おしっこ、うんち、便秘
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おしっこ、うんち、便秘

小児の1日の尿量は、一般的に体重1kgあたり約50mlです。1時間あたりでは体重1kgにつき約2mlが目安となります。乳幼児は低月齢ほど回数が多く(1日15~20回)、成長とともに膀胱容量が増え、回数は減ってきます。
参考文献:日本小児泌尿器科学会
1〜2歳
8〜12回/日(2時間おき)
3〜4歳
5〜9回/日(3時間おき)、1日尿量500〜1000ml
4歳以降
4〜8回/日(4〜6時間おき)
図:子どもの一日の尿と便の量、回数
参考文献:一般社団法人 日本衛生材料工業連合会
小児のうんちの回数は、新生児期は1日10回以上と多いですが、成長と共に減り、1~2歳で1日1~2回、3歳以上で1日1回が目安です。生後3ヶ月頃までは水っぽい便が多く、離乳食開始後は固形に近くなります。回数より、その子にとっての「いつもの状態」からの変化が重要です。
新生児・乳児(〜3ヶ月)
1日5〜10回以上。生後1ヶ月までは1日5回以上が目安で、母乳の子は回数が多い傾向がある。
乳児(3ヶ月〜1歳)
1日2〜3回程度に減少。
1〜3歳
1日1.5回程度。2歳までは1日1〜2回が標準。
3歳以上・学童期
1日1回程度(または2〜3日に1回)。
*便の量や回数は個人差が大きいため、体重が増えており、機嫌が良ければ過度に心配する必要はありません。
腸内にはいろいろな菌が働いています。
善玉菌(20%)
消化吸収を助け、感染予防や免疫調整を行います。乳酸菌、ビフィズス菌、酢酸菌などがあります。
悪玉菌(10%)
増えすぎると有害物質を生産してしまいます。大腸菌、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌などがあります。
日和見菌(70%)
善玉菌でもなく悪玉菌でもどちらでもないが優勢な方に味方をする。バクトロイデスなどがあります。
*健康的なバランスは、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7といわれています。
便秘症は乳児期から始まります。これを放置すると便秘はどんどん悪化します。
便秘をこじらせると、一生便秘で苦しんでしまうことになります。
また、精神的にも悪影響を及ぼすとされています。イライラや多動、学習障害の原因になったりすることもあります。
便秘とは、便が長い時間出ないか、出にくいことをいいます。週に3回より少なかったり、5日以上出ない日が続けば便秘と考えます。毎日出ていても、出す時に痛がったり、肛門がきれて血が出るような場合も便秘です。腸に便が溜まりすぎると、少量の便が頻繁に漏れ出るようになります。ですから、小さいコロコロの便や、軟らかい便が少しずつ、1日に何回も出ている場合も便秘の疑いがあります。
便秘のために、治療が必要な状態を「便秘症」といいます。
便秘症が1〜2ヶ月以上続いた場合は「慢性便秘症」といいます。子どもでも便秘症は珍しいことではありません。10人に1人くらいか、それ以上と考えられています。離乳の開始や終了のころ、トイレットトレーニングのころ、学校へ通いだしたころに慢性便秘症がはじまりやすいと言われています。適切に治療を行えば、数日〜2ヶ月で「週に3回以上快適に便が出る」状態になります。その状態を続けていると1〜2年の間に便秘症が治ることも少なくありません。治療は、早く始めたほうが、後の経過がよくなります。便秘症は、再発することがとても多い病気です。再発した場合にはすぐに治療を再開しましょう。
子どもの便秘薬は、便を柔らかくする「浸透圧性下剤(酸化マグネシウム・モビコール)」や「糖類下剤(マルツエキス)」が基本で、安全性が高くクセになりにくいです。慢性的な便秘には、腸を刺激して排便を促す「刺激性下剤」や、即効性のある「グリセリン浣腸」が一時的に使われます。
酸化マグネシウム(マグミット等)
腸内に水分を集めて便を軟らかくする、安全性が高いお薬です。
モビコール(マクロゴール)
2歳以上から使用可能。水に溶かして飲み、便の水分を保持します。
マルツエキス(糖類下剤)
便を柔らかくする作用があり、乳幼児にもよく使われます。
ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)
液体で、年齢に合わせて滴数で量を調整できるため、乳幼児から使用可能です。
*刺激性下剤は、長期的に使うとクセになる可能性があるため、一時的な使用にとどめます。
グリセリン浣腸
詰まった便を出したい時、赤ちゃんから使用可能です。
排便時に出血や痛がる様子がある、3日以上便が出ない場合は小児科へ相談してください。
整腸剤とは腸内細菌(ビフィズス菌・乳酸菌や酪酸菌など)を配合した薬剤です。投与された腸内細菌が腸内環境を正常化する作用により、下痢や便秘などの腹部症状を改善させる目的で使用されるお薬です。
整腸剤は腸内の善玉菌を増やすことによって腸内フローラ(腸内環境)を整えます。腸内環境が整えられることによって下痢、軟便、便秘、腹部膨満など、お腹の症状が改善します。善玉菌としてはビフィズス菌・乳酸菌・酪酸菌などがあり、それぞれの整腸剤があります。
*整腸剤の製品や剤型の違いによって賦形剤(薬剤に添加されている極少量の成分)が異なり、それに伴うアレルギー症状が出る人もいます。特に牛乳アレルギーがある人では使用を控えたほうが良い整腸剤も存在します。詳しくはかかりつけの小児科医師に御確認してください。
①便秘にいい食材をとる
便秘の予防や解消には、バナナ、いちご、りんご、さつまいもがいいとされています。便を柔らかくしてくれるトマトやみかん。便のかさを増して腸を刺激するブロッコリー、オートミール、腸を元気にする納豆やオリゴ糖なども効果的です。
②運動で出しやすく
体を動かしたりお腹のマッサージをしたりして腸の働きを促します。また自律神経の働きを整える効果もあります。赤ちゃんの場合、「の」の字を書くように時計回りにマッサージをします。
赤ちゃんの場合ですが、授乳や離乳食の後に綿棒で直接肛門を刺激すると反動で腸が動き、便が出やすくなります。クセになる心配はありません。詳しい方法は当クリニックの看護師にご相談ください。
参考文献:「こどもの便秘 ―正しい知識で正しい治療を―」小児慢性機能性便秘診療ガイドライン作成委員会
